コラム

特別定額給付金の追加支援があり得るのか?FPが考察してみます。

2020年10月26日

https://kuchikomi-cashing.net

2020年(令和2年)4月20日に閣議決定され、国民全員に10万円の給付金が支払われることとなった、特別定額給付金。

巷では「さらに15万円の追加給付されるのではないか?」といった噂が独り歩きしています。

 

15万円追加給付の噂を紐解いてみれば、現在の第二次補正予算案の予備費から国民全員に5万円の支給。そして、第三次補正予算案にて、国民全員に10万円を追加支給できるよう予算を組むことを“要望した”というもの。

 

これに対し菅首相は「必要であれば行う」とうの発言をし、注目を集めました。

ところが、麻生太郎財務大臣は1回目の現金給付で「国民の貯蓄が増えた」と延べ、結果は限定的だったとの見解を示しました。

 

これに対し国民は

「給付金は銀行口座に振り込まれるのだから、一時的に貯蓄が“増えたように見える”のは当然」

「将来の見通しがつかないコロナ渦で、もしものために残しておいて何が悪い?」

などなど、麻生太郎氏の発言に対し、否定的な意見が多く集められていました。

 

麻生財務大臣の発言も考慮しつつ、2回目以降の特別定額給付金の追加支給はあり得るのか?について考察していきます。

 

特別定額給付金とは

特別定額給付金とは、新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染によって受けた、経済への政策として行われた「国民一律現金給付」です。

新型コロナに対する1回目の特別定額給付金では、日本に住民基本台帳がある人を対象として、一律で10万円/人を支給しました。

 

特別定額給付金の支給が噂されていた当初は、緊急事態宣言等によって大きな影響を受けた人を対象に、「手厚い保障を行うべきだ」との意見も多くでていました。

しかし、経済的に困っている人に1日でも早く、現金を手元に届けるべく“国民一律給付”が決定。

 

2020年9月末時点では、多くの自治体で特別定額給付金の支給が完了し、特別定額給付金申請受付の終了期間を迎えています。

 

特別定額給付金で生活がどう変わった

新型コロナウィルスの影響で経済的に困窮していた方は、特別定額給付金の支給で生活の足しになったことでしょう。しかし、2020年10月末時点で新型コロナの収束が見えず、日本国民全員分のコロナワクチン確保は、2021年前半になるとの見通しです。

 

このような国難の中で、たった一度の特別定額給付金で「足りた」と答える方は少ないでしょう。

一時は、新型コロナが収束するまで、ベーシックインカムという形で国民全員に毎月7万円現金を支給するよう、提案されましたが現実とはなっていません。

 

新型コロナの影響で失業者数は前年同月比(2020年8月)で約49万人増加、さらに倒産件数も増加し、新型コロナと関連付けられるものは643社にもなります。今後さらに増えていく見込みがあり、第2回・第3回の特別定額給付金が急がれていることは言うまでもありません。

<参考>

労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)8月分結果

海外でのコロナ対応の給付金は

世界中で蔓延している新型コロナウイルス感染症ですが、じつは日本国内のみではなく、多くの国で特別定額給付金を支給していることをご存知でしょうか。

世界で新型コロナ感染者数・死亡者数1位のアメリカでは、早急に大人1人あたり約13万円、子ども約55,000円を支給。

<参考>

アメリカではすでに給付スタート 大人13万円 子供5万5000円“コロナ対策”巨額の救済予算の中身

アメリカでは、支給対象上限年収を820万円に設定しているため、必ずしも低所得者に限った政策ではありません。

また、給付金の支給決定から支給までの期間がとても迅速で、多くの国民に素早く現金が届いたことも素晴らしい対応でした。

 

アメリカでは、働いて稼いでいる人は全員(日本で言う)確定申告を行わなければいけず、銀行口座の紐付けが、早期支給のカギとなっています。日本でも現在、マイナンバーと銀行口座の紐付けを検討されていますが、否定的な意見が多い印象です。

 

アメリカの例からもわかるように、迅速に国民の手元に現金を届けられるためには、銀行口座の紐付けが必要不可欠です。

新型コロナのような国難は、そう滅多に起こることではありませんが、今後の特別定額給付金支給等に役に立つでしょう。

 

そして、韓国では全体の約7割に相当する1400万世帯を対象に、約90,000円分の商品券や電子マネーを給付。有効期限を定めた商品券の発行で、地域等で使用を促すための支援策を行いました。

<参考>

韓国、新型コロナ支援金8千億円 4人世帯に9万円

ドイツやイギリスでは一律の現金給付は行っていませんが、ドイツでは経済困窮者に給付金を、イギリスでは賃金の8割を政府で補償。とくに注目すべきは「ドイツの給付金支給までのスピード」です。

 

ドイツでは、給付金申請から最短2日後には指定口座へ給付金が振り込まれていました。申請はオンラインから可能であり、素早い対応が世界中から注目を集めることとなります。

 

国別 経済支援策
アメリカ 大人約13万円の現金

子ども約55,000円の現金

韓国 高所得者以外の14,000世帯を対象に約90,000円の電子マネー・商品券
イギリス 休業せざるを得なくなった従業員に対し、賃金の8割を政府で補償
ドイツ 個人事業主・企業を対象に現金支給

なお、いずれの国でも現時点で2回目以降の給付金支給は決まっていません

 

多くの国で、低所得者や実際に経済的に困窮している人に対して行われた現金給付ですが、日本では“国民全員一律給付”でした。その理由は、「特定の人のみに支給しようとすれば支給までに時間を要する」から。

 

確かに、国民一律給付にすれば選定の時間も省略できるため、大幅に時間短縮ができたことでしょう。しかし、今回の特別定額給付金の支給によって、日本の“対応の遅さ”や“デジタル後進国”などさまざまな問題が浮き彫りとなりました。

迅速な支給体制の構築や法整備等の対応は、急いで行わなければいけない課題のひとつでしょう。

 

追加支給の可能性はあるのか?

日本で追加の特別定額給付金支給の可能性はあるのか?に対する答えは「なきにしもあらず」といったところでしょう。収束の兆しが一向に見えず、不安な毎日を送られている国民感情を汲み取れば、一刻も早く追加の給付金を支給すべきです。

 

昨今、SNSなどを中心に「15万円の特別定額給付金支給」の話題が上がっていますが、これはあくまでも要望書を提出したまでの話。細野豪志議員が菅首相あてに出した要望書によれば、第二次補正予算案から5万円の一律給付。

 

そして、第三次補正予算案から10万円の追加支給を行うよう働きかけたものです。

これに対して菅首相は「必要であればしっかりと対応する」と語った模様。実際、第二次補正予算案の予備費から、国民に対する一律5万円の給付は可能であり、支給が決定すれば前回よりも“スピード感”を持った支給が求められることでしょう。

 

そして、第三次補正予算案では前回同様約13兆円の費用が必要となり、その多くの費用を国債から準備する必要があります。日本という国では歳入と歳出の立場が逆転しており、借金大国としても知られています。

 

そういった中で、国民に一律給付を行うことが本当に正しいのか?後世に借金を残すことが正しいのか?という意見もでてきています。しかし、経済刺激策として、経済困窮者の支援策として、必要であれば追加給付も行っていくことでしょう。

 

自身の生活を見直す機会に

2020東京オリンピックで盛り上がっているはずだった世界が、新型コロナウイルス感染症によって、正反対の自粛生活を強いられてしまうこととなりました。

 

2020年も残すところ2か月あまり、はじめてのことだらけであった2020年ももうすぐ終わりを迎えようとしています。2020年を振り返れば、新型コロナ、緊急事態宣言、自粛、経済停止、暗くなるニュースばかりでした。

 

まだまだ収束の兆しが見えず、ワクチン開発やワクチンが打てるようになるには、まだ1年弱かかるとのこと。本当の意味でもとの生活に戻るまでには、まだしばらくの月日が必要となるでしょう。

 

一度根付いてしまった生活スタイルはそう簡単に払拭されることはありません。新型コロナの影響で経済的な影響を受けた方は、多くいるでしょう。新型コロナをきっかけに改めて、自分の生活を見直してみてはどうでしょうか。

  • この記事を書いた人
林 裕二

林 裕二

林裕二と申します。2018年にFP2級を取得し、AFP認定者登録を行いました。その後、FPライターとして、金融関連記事の執筆や監修をメインに、多くの記事を寄稿。読者の方が読みやすく、わかりやすく、疑問をすぐに解決できるような記事執筆を心掛けております。1人でも多くの方が、お金の悩みを解決していただければ嬉しく思います。

-コラム

© 2020 TENRAKUキャッシング Powered by AFFINGER5