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日本のスマホ代は高すぎる!携帯料金値下げの「アクション・プラン」の内容&各キャリアの対応まとめ

2020年11月19日

携帯料金の値下げについて

https://kuchikomi-cashing.net

われわれの生活に必要不可欠なツールである携帯電話。

現代において、子供からお年寄りまで幅広い年齢層が使用するようになりました。

この携帯電話の利用にあたり、以前から、

「利用料金が高い」

「契約プランが分かりづらい」

といった声が多く上がっていました。

楽天モバイルのcmでも、女優の米倉涼子さんが「日本のスマホ代は高すぎる!」と訴えていますね。

 

総務省は10月27日、携帯電話のサービス改善を目的とした「アクション・プラン」を発表しました。

 

この記事では、

  • 「アクション・プラン」発表の背景
  • 「アクション・プラン」の内容
  • 各携帯電話会社の値下げ対応の状況

について、まとめています。

 

携帯料金の値下げに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。

 

 アクション・プランって何?

アクション・プランとは、目的を達成するための行動計画を具体的に示した文書のことです。

今回発表されたアクション・プランについて、総務省は以下のように公表しています。

 

「携帯電話は、いまや国民の生活必需品となっているとともに、国民の生命・財産を守

り、社会経済活動を支える重要インフラとしての役割を果たしており、国際的に見ても

遜色がなく、国民利用者にとって分かりやすく納得のできる料金・サービスの実現が求

められる。そのためには、低廉で多様なサービスの中から、利用者が自らのニーズに合

ったものを利用できる環境の整備が必要となる。 」

出典:「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」の公表|総務省 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000673.html

要約すると、

生活必需品である携帯電話の提供に際し「分かりやすい説明」かつ「納得のいく価格帯」で提供すること

が、今回のアクション・プランの目的と言えるでしょう。

 

なぜ携帯料金は高い?アクション・プラン発表の背景

そもそも日本の携帯電話料金は、なぜ世界水準よりも高いのでしょうか。

現状、携帯電話の契約は、大手携帯電話事業者(以下、MNO)である「ドコモ」「au」「ソフトバンク」の3社のシェアが約9割を占める寡占状態となっています。

(※寡占......ある市場が、数社の大企業によって支配されている状態)

寡占が起きると企業間での競争力が弱まり、価格の上昇やサービス品質の低下が起こります。

このことについて、分かりやすく説明していきましょう。

 

ある会社が、日常生活に必要不可欠なサービスを開発しました。

そのサービスは、国が認可した企業しか提供できません。

 

この場合、サービスを提供する数社は料金を横並びに高く設定し、消費者から選択の自由を奪います。

 

市場の寡占が起こると、企業間で差別化を図るための企業努力が損なわれ、消費者は不当に多くの料金を搾取され続けてしまいます。

 

この例は少し大袈裟ですが、携帯電話においても上記に似たような状態が起こっていることも事実です。

 

ドコモやau、ソフトバンクといったMNOは、総務省の認可を受けて携帯電話事業を営んでいます。

2018年、楽天がMNOとしての認可を受けたのが13年振りであったことから、MNOへの参入障壁は非常に高いことが想定されるでしょう。

 

内閣官房長官時代から、携帯電話業界における寡占を問題視していた菅総理の強い意志もあり、今回のアクション・プランの発表に至りました。

 

アクション・プランの説明

ここからは、今回総務省が発表した「アクション・プラン」の内容について解説していきます。

「分かりやすい説明」かつ「納得のいく価格帯」の実現に向けて総務省は、

  1. 利用者の理解を助ける「分かりやすく、納得感のある料金・サービスの実現」
  2. 多様で魅力的なサービスを生み出す「事業者間の公正な競争の促進」
  3. 乗換えを手軽にする「事業者間の乗換えの円滑化」

という3本の柱を掲げました。

それぞれの概要や具体的な施策について、詳しくみていきましょう。

 

参考:モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン|総務省

https://www.soumu.go.jp/main_content/000713670.pdf

 

取組1:携帯電話利用者の理解を助ける

まずは、「携帯電話の利用者が誰でも理解しやすい」サービスを作る取組です。

端末購入時の「2年縛り」や「契約期間の自動更新」など、利用者を過度に囲い込むサービスの改善については対応がなされているものの、携帯電話の料金体系は未だ複雑さを残しています。

サービスや料金をシンプルで分かりやすく設定することで、利用者が自分の意思でキャリアやプランを選択できる環境の整備を目的としています。

 

具体的には、

通信料金と端末代金の完全分離の着実な執行

分かりやすい料金プランの実現に向けた、顧客への説明方法の是正

携帯電話の利用における消費者の理解促進を目的としたポータルサイトの構築

などが挙げられます。

 

取組2:多様で魅力的なサービスを生み出す

2つ目の取組は「多様なサービスを作ること」です。

現在、格安スマホを提供している仮想移動体通信事業者(以下、MVNO)は、大手キャリアのMNOより回線を借りて、自社ブランドとして販売しています。

MNOからの回線レンタル料金が原価に対して高く設定されている場合、MVNOはMNOと比較してサービスの差別化が図れず、寡占状態は改善されません。

 

多様なニーズを想定してプランを作ることができれば、利用者が自分の目的に合わせてキャリアを選択できるようになります。

 

「仕事柄、通信環境にこだわりたい人」

「Wi-Fiがない場所でもゲームや動画視聴をしたい人」

→MNOの大容量・高品質なプラン

 

「お守り代わりに携帯電話を持っている子供やお年寄り」

「最低限のことができればいいと思っている人」

→MNOのサブブランドや、MVNOが提供するプラン

 

といったように、サービスが豊富になれば企業間の競争が生まれ、寡占状態の緩和が見込めます。

 

具体的な施策としては、

・MVNOへのデータ接続料金や音声料金の卸料金の適正化

・MNO間での競争を活発化させるため、周波数の有効利用やインフラシェアリングの促進

が挙げられています。

 

取組3:乗換えを手軽にする

最後は「企業間の乗換えを手軽にする」ことです。

これまで各キャリアは

・「自動更新」や「2年縛り」の違約金

・乗換え時の過度な引き留め

を実施し、利用者は自由なキャリア選択を阻まれている状態でした。

 

このような状況を打破し事業者間で手軽に乗換えできる環境整備が、この取組の目的となっています。

 

具体的には、

・行き過ぎた囲い込みの是正

・MNPの促進やキャリアメール持ち運び実現に向けた検討

・SIMロック解除とeSIMの促進

などの改善策が挙げられています。

 

参考:モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン|総務省

https://www.soumu.go.jp/main_content/000713711.pdf

 

アクション・プラン発表を受けたMNOの反応は?

アクション・プランの発表により、各MNOは一定の理解を示す言動をとっています。

 

菅総理の発言を受け、auは「UQ Mobile」から、ソフトバンクは「Y!mobile」にて、いち早く20GBの廉価プランを発表しました。

ドコモは、auやソフトバンクの動きについては把握済みで、対抗できるサービスの提供について意欲を示しています。

ただ、BOT期間ということもあり、具体的なサービス概要や提供時期については未回答とのこと。

 

各社ともに「大きな動きはまだまだこれから」と言えそうです。

 

格安スマホの料金は、2021年夏以降の値下げか

MVNOが自社の料金体系を安価にするためには、MNOによる卸値の値下げが必須です。

アクション・プランに記載されている行程によると、

データ接続料については、「今年度から3年間で昨年度比5割減」を目指し「2020年度内に検討を開始し、2021年夏を目処に一定の結論を得る」ことになっています。

また音声卸料金については、現在、適正な卸料金の検証を実施中とし「2021年夏までに検証結果を公表し、必要に応じて卸料金を是正」することを目標としています。

 

つまりMVNOの料金プランが下がるのは、今のところ2021年夏以降となりそうです。

 

参考:モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン|総務省

https://www.soumu.go.jp/main_content/000713711.pdf

 

まとめ

この記事では、アクション・プランの概要と、各社の対応について解説をしました。

 

ここまでの内容をまとめていきましょう。

 

  • アクション・プランの目的は、携帯電話の利用に際し「分かりやすい説明」と「納得のいく価格帯での提供」を実現すること
  • 大手キャリア3社の寡占が料金上昇の原因である
  • アクション・プランは3つの柱で構成されている
  1. 「利用者が分かりやすい」
  2. 「安価なサービスを作る」
  3. 「乗り換えを手軽にする」
  • UQmobile、Y!mobileは大容量プランを安価にして対応
  • ドコモはBOT期間につき、具体的な対応については未回答
  • 格安スマホは来年夏以降に値下げか

 

近年、携帯電話市場において積極的な改革が行われています。

内閣官房長官時代からこの政策を進めていた菅氏が総理大臣となり、改革はさらに加速されていくのではないでしょうか。

大きな動きはまだまだ先のこととなりそうなので、各社の今後の対応に注目していきましょう。

 

  • この記事を書いた人
青山リイザ

liza-aoyama

フリーWebライター。金融・経済・法律など幅広いジャンルで活動中。読者目線の分かりやすい記事を執筆します。

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